都城市 三州病院

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緩和ケア病棟 さくら便り

さくら便り 2019年 1月号

新しい年を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか?暖冬とはいえ、毎日厳しい寒さが続いております。風邪などひかれていないでしょうか?

今年も皆様に緩和ケアを知っていただき、少しでも穏やかに過ごせますようお手伝いさせていただきたいと考えております。どうぞ宜しくお願いいたします。

緩和ケア病棟には様々な方が入院されますが、痛みが強く動けない患者様も入院されます。入院中に痛みが取れ、「自宅に退院することができた」、「外出できた」、「子供や孫と過ごせた」などの、喜びの声や「こんな所なら早く来ればよかった」「家みたいに安心できる」とのご意見もいただいています。

緩和ケア病棟には、患者様やご家族に日常の風を感じていただけるよう、季節を感じる工夫もしてあります。これから緩和ケア病棟の日常生活や行事も随時更新していきますので、お楽しみに。

 

緩和ケア病棟主任/緩和・在宅ケア委員会 

竹下 智美

当院4階から望む霧島

治療と併行して緩和ケアを

緩和ケアは終末期医療というイメージも未だ強く、緩和ケアを受けることに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。皆さまは緩和ケアにどのようなイメージをお持ちですか?

緩和ケアでは、がんに伴う痛みなどの症状緩和を積極的に行います。必要に応じて輸血や腹水を抜くなどし、症状を軽快して生活の質を高めるようにお手伝いします。

また、緩和ケアに移られるにあたり、「さまざまな治療を経てやっと安心できた」、「緩和ケアをまだ受け入れられない」など、それぞれの想いを伺い、それぞれの意思決定を支えるのも緩和ケアです。

ご本人の希望する場で緩和ケアは受けられます。外来やご自宅でも可能です。ご自宅での生活や症状緩和が不安なときは訪問看護もあります。

緩和ケアは、その人がその人らしく、より良く生きるための医療とケアです。どうぞご気軽にご相談ください。

緩和ケア・在宅委員会 岩満 香織

 

クリスマス会も毎年行っています

 

緩和ケア病棟への入院について

皆様に緩和ケア病棟をより身近に利用して頂きたいと思い、今回入院状況についてご紹介致します。現在、緩和ケア病棟に入院できるのはがんの方だけなので、緩和ケア病棟への入院は最後の場所と思われる方もいらっしゃるとお聞きします。しかし、実際には症状の緩和を行い自宅に退院される方が、全体の3割もいらっしゃる事をご存知でしょうか。

例えば~痛みの強い方は、痛みを軽くして自宅に帰られました。

腹水の苦しさがあった方は、症状緩和の治療を数日間受けて自宅に帰られました。

住み慣れた自宅での生活を続けるためにも、ぜひお気軽にご相談下さい。

                            相談窓口:竹下智美

                             文責:緩和ケア委員会 西俣里子

お気軽にご相談ください

『ベストサポーティブケア』(BSC)に ついて

暑さも少しずつやわらぎ、秋の風を感じる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

緩和ケアを多くの方に知って頂く為に、今回は『ベストサポーティブケア』(BSC)についてお話しします。

『ベストサポーティブケア』という言葉を耳にしたことはありますか?
皆様には、馴染みのない言葉ですね。

ベストサポーティブケアというのは「がんに対する積極的な治療(抗がん治療)は行わず、症状などを和らげる緩和ケアに徹すること」をいい、患者様やご家族に対し、その時の状況に合った支援、ケアを行うという意味です。

がんと診断されてから、様々な場面で痛みや辛さを感じる事があります。

例えば、「治療中に痛みが強くなった」「治療できずに辛い。心の辛さを取って欲しい」などです。
緩和ケアは治療できなくなってからや、病気が進行してから行うケアではありません。がんと診断された時から、緩和ケアは受けられます。

がんによるお身体や心の辛さがある時は、ご遠慮なく当院へご相談下さい。

 

文責 緩和・在宅ケア委員会 

松山靖子

緩和・在宅ケア勉強会を終えて

7月28日(土)に緩和・在宅ケア勉強会を行いました。

毎年、地域の医療・介護職を対象に緩和ケアの知識・技術を普及することを目的に勉強会を開催しております。

今年は「看取りのケア~施設でできる看取りを考えよう~」をテーマに勉強会を開催し、

31名の参加がありました。看取りの基本的な流れや、看取りのケアについて講義を行い、グループワークを通して学びを深めることができました。グループワークでの開催は初めてでしたが、各グループで困っていることを共有し、話し合うことで、解決のヒントになったようです。参加者からは、「看取りのケアについて振り返る良い機会となった」「施設での看取りのケアに役立てたい」などの感想をいただいております。

次回の緩和・在宅ケア勉強会はエンゼルメイクを予定しております。開催日はお知らせ致しますので、是非ご参加下さい。

緩和ケア病棟主任

竹下智美 

緩和ケア病棟 竹下主任による講義

 

 グループワークを行いました

「それぞれの場所での意思決定支援~倫理的視点から~」の院内勉強会を開催しました

2018年7月11日、緩和・在宅ケア委員会主催の院内勉強会を開催しました。

テーマは、「それぞれの場所での意思決定支援~倫理的視点から~」で、シンポジウム形式で行いました。実際の患者様を通して、外来や急性期病棟、緩和ケア病棟でできる緩和ケアについて、症例発表し、ケアの振り返りと意味づけを行い学びを深めました。

がん患者さんは、様々な場所で意思決定支援が求められます。「治療は続けるべきか?」

「家で過ごしたいけど、難しい」など様々な思いを抱えながら、療養されています。

患者様だけでなく、ご家族にも様々な想いや辛さがあります。緩和ケアでは、身体や心の辛さを軽減するだけでなく、患者様やご家族がその方らしく過ごせるよう、意思決定をお手伝いするのも緩和ケアの役割です。

今回の研修を通して、緩和ケアでの意思決定をどのように援助すれば良いか、新たにどのような援助をすれば良いか、自分たちのケアを見直す良い機会になりました。

今後、さらに緩和ケアの質が向上し、患者様やご家族により良いケアが行なえるよう工夫していきたいと思います。

 

在宅・緩和ケア委員会委員長

                         緩和ケア病棟主任 竹下智美

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