都城市 三州病院

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肛門科

痔について

痔には大きく、

  • ・痔核
  • ・痔瘻
  • ・裂肛

に分類されます。

痔核

原因

  • 遺伝的な素因と加齢による肛門支持組織減弱説が有力です
  • 血管起源説(繰り返す怒責によって肛門内圧の上昇や便の圧排により静脈が閉塞し、その結果静脈瘤(痔核)を形成すると言われています。

痔核の発症のリスク因子

  • 排便習慣(怒責・排便回数の減少)
  • 生活習慣(重いものを持つ・坐業)

手術について

  • 内痔核の肛門外への大きな脱出がある場合、手術適応となります

保存的治療

  • 症状が軽い場合には、軟膏、緩下剤で治療を行います

内痔核

原因

努責や便の圧排によって静脈が閉塞し、静脈瘤を形成することによって結節型の内痔核ができます。

原因

肛門支持組織の脆弱化が原因と考えられます。

手術方法

① ジオン硬化療法

痔核に薬を注射して治療をします。2~4週間程度で効果が表れます。毎月1回の外来受診で経過を見ていきます

② 切除

痔核を切除します。痔動脈を結紮(糸で結ぶ)して、腫れている部分を切除します。広い範囲で切除すると術後に肛門部狭窄を起こすので、2回に分けて手術をすることがあります。

③ ゴム結紮

痔核の腫れている部分を輪ゴムで結紮します。結紮された部分は自然と脱落します。

④ PPH

特殊な専用器具を使用して、肛門管内の痛みを感じる神経がない部分で処置を行い、痔核の脱出を小さくします。同時に痔核に注ぐ血管を遮断するので、痔核は次第に小さくなります。術後4~6週間程度で縮小します。

①痔核根治術+ジオン硬化療法

裂肛の原因

裂肛の原因として

  • 肛門上皮の損傷説
  • 肛門腺感染説
  • 肛門上皮の虚血説

が考えられています。

  • 急性裂肛-保存的(軟膏・緩下剤)
  • 慢性裂肛-手術適応*硬結・潰瘍・排便困難がある場合

慢性裂肛

慢性裂肛は、肛門内上皮組織が裂け、硬結・潰瘍を形成します。硬結切除・肛門狭窄を解除する手術を行います

肛門周囲膿瘍

肛門周囲膿瘍には、坐骨直腸窩膿瘍と低位筋間膿瘍が多くみられます。

坐骨直腸窩膿瘍

膿瘍部位を切除・排膿し、ドレーンを留置した写真

痔瘻の病因

肛門腺の感染

痔瘻とは

痔瘻は後天的にできた肛門管内と交通のある瘻管を言います。

原因

肛門腺への細菌の感染が原因とされています。

痔瘻分類(隅越分類)

低位筋間痔瘻(括約筋温存術)

低位筋間痔瘻(開放術)

両側坐骨直腸窩痔瘻

直腸脱の原因

原因
  1. ダグラス窩の滑脱ヘルニア説
  2. 直腸の重積説
  3. 骨盤底筋・肛門括約筋・骨盤筋膜、その他の支持組織の弱体化
  4. 肛門挙筋・肛門括約筋の機能失調

等が考えられているが、いずれの成因説でも説明できない。いくつかの誘因が引き金になっていると考えられます。

直腸脱の手術方法

  1. ①肛門輪環状縫縮法(Thiersch 法)
  2. ②絞り染め式粘膜縮小法(Gant-三輪 法)
  3. ③粘膜切除法(Delome 法)
  4. ④直腸骨盤固定術(開腹術 or 鏡視下手術)

 

①肛門輪環状縫縮法(Thiersch法)

②絞り染め式粘膜縮小法(Gant-三輪法)

③粘膜切除法(Delome法)

三州病院手術室

当院では、肛門疾患を始め、乳腺・消化器の手術も行っております