訪問入浴をご存知でしょうか。ご自宅で療養されている方が、自力での入浴が難しい場合や、家族の支援だけでは難しい場合に、ご自宅での入浴を支援する介護サービスです。
今回訪問させて頂いた方はお風呂が大好きな方でした。病院に入院中もお風呂を楽しみにされておられたそうです。病状が進み、呼吸状態の悪化が見られ、酸素投与や息苦しさを和らげるためにモルヒネの注射を常時行わなければならない状況になりました。ご本人から「家に帰りたい」と自宅での療養を望まれ、ご家族の支援を頂いて退院となりました。
初めて訪問させて頂いた日は、笑顔で迎えてくださいましたが、状況は非常に厳しいものでした。入浴は難しかったので、ご家族と相談し体を拭いて対応していましたが、入浴の希望が聞かれました。正直、体調への影響が心配ではありましたが、お風呂好きなご本人の為に、急いで訪問入浴が手配されました。
都城にはいくつか訪問入浴サービスを提供する事業所があります。数名のスタッフが自宅に浴槽を設置し、寝たまま安心してお風呂に入ることができます。頭から足の先までピカピカにして頂き、湯船につかる事ができます。
ご自宅で入浴することができた患者さまは、ほほをバラ色に染めて、「気持ちいい」とOKサインをしてくださいました。
入浴には「疲労回復」「血行促進」「リラックス」等の効果があるそうです。病状によって自宅での入浴が難しい方にも、訪問入浴などの介護サービスでこのような効果を得る事ができます。患者様の状態に応じてサービスを選択し、少しでも多くの「気持ちいい」体験ができるといいですね。
文責:訪問看護ステーション長
久保田優子