都城市 三州病院

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もも便り

もも便り 23号 「お薬の飲み忘れはありませんか?」

 今回はお薬の管理についてお話しさせて頂きます。
 厚生労働省の調査によると、65歳以上の4人に1人が「うっかり」に悩んでおられ、「年のせい」とあきらめている方が多いそうです。高齢の一人暮らしの方は、「こん薬はなんやったっけ?」と、そもそも自分はなぜ薬を飲んでいるのかを忘れてしまったりすることもありますね。うっかりの飲み忘れ対策に一週間分のお薬をセットできるカレンダーや、くすりケース、薬箱等、たくさんの便利グッズが百円ショップにも出回るようになりました。
 今回ご紹介するのは、一人暮らしを続けておられる高齢者の方です。時々薬を飲み忘れる事が見られるようになりました。私達がお伝えすると「あら本当だ、なんでかね~」と自信なくおっしゃいます。できる力を支えつつ、自信も保ちながら薬の飲み忘れがなくなるにはどうしたら良いかと考えました。
 今回 訪問看護ステーションでは、目について思い出せるよう、お薬は管理しやすく朝昼夕の薬をそれぞれひとまとめにしてもらい(一包化)、一袋ずつセット出来るかわいい箱を作りました。飲み忘れる事がなくなられたのですが、しばらくするとまた飲み忘れてしまわれたので、今度はモンチッチのキャラクターの絵を張って箱を作り直しました。その後はだるまのキャラクターと、次々と箱を作り替えました。箱には【晩ごはんの後 お薬のんでね】や【お薬飲んでくれて ありがとう】の文字もつけています。
 キャラクターが変わる事で目が薬箱にいき、「かわいいね」と毎回喜んで下さいます。日々の日常の中にも、私達訪問看護師が「飲んでくれてありがとうございます、だるまさんも喜んでますよ」と声を掛けると笑顔になられます。
 歳を重ねると失うものがある事も事実ですが、もっておられる素晴らしい力を出来る限り発揮して日々を過ごして頂けるよう、これからもアイデアを出していこうと思います。

文責:三州訪問看護ステーションもも
楠見かおり

 

 

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