都城市 三州病院

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緩和ケア病棟 さくら便り

さくら便り10月号 『緩和ケア病棟での手浴体験』

 朝晩過ごしやすくなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
季節の変わり目で、体調など崩されていませんか?
 今回は緩和ケア病棟でのケアについてご紹介したいと思います。私たちは患者様に手浴や足浴(手や足をきれいに洗う)など清潔を保つお手伝いをさせていただくことがあります。普段のケアをスタッフ自身が体験し、日々の患者様のケアに活かしていく目的で、スタッフ間で手浴体験を行いました。
 好きなアロマオイルを使用し手浴を行い、手浴中にマッサージを行いました。体験したスタッフからは「気持ちよかった。とてもリラックスでき、不安の軽減にもつながると思った。アロマが気持ちよかった」との感想があがりました。
 今回の体験は、患者様やご家族に心地よいケアが提供できるように考える貴重な時間となり、今後の看護ケアに活かしていきたいと思います。

緩和ケア病棟師長 園田 智美

手浴体験をしました

 

さくら便り 8月号『がんと共に生きること』

 8月に入り暑さも厳しくなって参りましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。 今回は「がんと共に生きること」についてお便りします。

  現代では、男性は2人に1人、女性は3人に1人が、がんになると言われています。
  定期的な健康診断を行っていても、がんと診断され、手術や抗がん剤治療しても体に病気が残ってしまう場合があります。また、高齢で治療を望まれない方もいらっしゃいます。今迄の様に日常生活を送りたいけれど、色々な症状が出るのが不安と思われる方や、どのように過ごして良いのか分からない方は、当院の緩和ケア外来にぜひご相談ください。医療ソーシャルワーカーがお話しを伺い、緩和ケアのご説明や入院療養へのお手伝いをさせて頂きます。

 昨年からのコロナ感染対策により入院の面会が難しいので、最近では、できる限り自宅で家族と共に過ごしたいと希望される方が多い様です。入院・在宅療養などご希望される場所で、さまざまな苦痛を伴う症状に対して、緩和ケア専門医が適切な症状緩和を行います。また、訪問看護や介護保険等の制度を利用して、日常生活が不安なく送れる様に支援致します。
 緩和ケアは、がんと診断された方ならどなたでも相談や診療を受ける事ができますので、がんによる辛い症状や心の辛さのある方は、ぜひ当院へご相談ください。

緩和ケア外来担当 西俣里子

さくら便り 6月号『緩和ケアの心って何?』

 道端に目をやると雨粒を乗せた紫陽花がきれいに咲き並ぶ季節になりましたが皆様体調はいかがでしょうか。
 今回のさくら便りは、緩和ケア病棟で大切にしていること、「緩和ケアの心って何?」という事でお話をさせて頂きます。
 「緩和ケア」というと、「がんの終末期」と誤解されている方も多いと思います。
 しかし、現在は「診断されてから積極的な治療と並行して、早期から患者と家族の痛みや苦痛を軽減していくケア」と見直されています。
 痛みや苦痛を伴わない病気はほとんど無く、がんを問わずほぼすべての病気、あらゆる段階が緩和ケアの対象となります。
 患者様、ご家族が抱える問題は「トータルペイン」(全人的な痛み)であり、体の痛みだけでなく、心理的(痛みや死に対する恐怖、効果のない治療への怒り)、社会的(家庭での役割の喪失、社会的地位や収入の喪失、疎外感、孤独感)、スピリチュアル(なぜ私が病気になったのか、いったい何のために生きているのか)などの苦痛が体の痛みを増強させます。
 トータルペインに対して、医師、看護師だけでなく多職種チームでの関わりが大切となります。
 患者様に想いを寄せ、わかろうとする姿勢を大切にしながら、「緩和ケア」の視点を持ち今後も患者様、ご家族と向き合っていきたいと思っております。

在宅・緩和ケア委員会 松山 靖子

 

さくら便り 5月号『食欲不振』

若葉の鮮やかな季節になってまいりました。
今回は、食欲がない時にできるお食事の工夫についてお話しさせていただきたいと思います。
がん患者さんの多くは、「食べたい」という気持ちを感じられないことがあります。食欲不振の原因は、化学療法や精神的なストレスなどさまざまですが、明確な理由がない場合もあります。そういった場合にいくつか工夫できることがありますので、ぜひ試してみてください。

 

1.いつでもすぐに食べられるような軽食を準備しておきましょう。
 例えばゼリーや果物、アイスクリームなど手軽に食べられるものには手が伸びやすくなります。

 

 

2.一度に食べる量を減らしてみましょう。
 大きな器に少量を盛ると、見た目で気分が落ち込むこともあるので、小さな器を使うようにしましょう。

 

 

3.寝る前に軽食をとるようにしましょう。
 市販のスープなど手軽な食品を利用するのも良いと思います。

 

 

4.食欲がないときは、できるだけ好きなものを食べるようにしてください
 アイスクリームやプリンのようなカロリーの高いものなど口当たりの良いものが食べやすいかもしれません。

 

 

5.できるだけおいしそうに見えるように、食事の見た目を色彩豊かにしましょう。
 お気に入りの食器を使ったり、果物や野菜をひときれ添えたり、お皿の盛り付けを工夫すると見た目にも食べやすく感じることがあります。

 

 

 

 

 

在宅緩和ケア委員会 田中まさみ

 

さくら便り12月号 『緩和ケア~大切な方を亡くされたご家族へのお手紙』

 日増しに朝晩の寒さを感じる季節になりましたが、風邪を引かれたり体調を崩されてはいませんか?
当院緩和ケア病棟では、緩和ケア病棟で旅立たれた方のご家族を対象に、大切な方の思い出をスタッフと一緒に語り合う場として、毎年10月に「家族会」を開催しておりました。今年は、新型コロナウイルス流行の状況で、「家族会」は中止となりました。
 その「中止のお知らせ」と、「ご家族が辛いお気持ちでどうしようもないときは、緩和ケア病棟に連絡を下さるように」とのお手紙を郵送させて頂きました。今回は『これからのとき~大切な方を亡くしたあなたへ~』というパンフレットも同封致しました。ご家族との別れはつらく悲しいことです。ご家族の想いが癒えるにはまだ多くの時間が必要だと思いますが、お辛い時には緩和病棟にご連絡をいただきお気持ちをお話しください。お気持ちを聞かせいただく事で私たちは少しでもご家族の支えになれたらと思っております。
今回「家族会」は中止となりましたが、旅立たれた方やご家族の事を想い、大切な時間を共有させて頂いたことに感謝し、また今後もこのご縁を大切にしていきたいと思っております。    

             

パンフレットをお送りいたしました

在宅・緩和ケア委員会 
松山靖子 

 

 

 

さくら便り 10月号 『緩和ケア~大切なご家族に会っていただく』

朝夕涼しくなり過ごしやすくなって参りましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
新型コロナウイルス感染症拡大により、入院患者さまへの面会禁止や制限で大切なご家族と会えない状況が続いております。当院の緩和ケア病棟では、ご希望のある患者さまは1階フロアーに車椅子やベッドで移動し、患者さまの苦痛の無いように配慮しながらご家族とのガラス越しの面会を行っております。直接手を握りあう事は出来ませんが、ガラス越しでも目と手を合わせての会話や写真撮影など大切な時間を過ごされています。短い時間ですが「嬉しかった、会えてよかった」と涙を流される方もいらっしゃいます。
また、遠方で帰省出来ないご家族には、テレビ電話を利用し、患者さまのご様子を知って頂いたり、ご家族の体やこころの辛さなどを伺いながら、患者さま、ご家族へのケアを心がけています。9月よりホールや廊下に秋の果物や草花を飾っております。患者さま、ご家族、スタッフも足を止め思い出話をするなど季節を感じる癒しの場となっております
新型コロナウイルス感染対策はまだ先が見えない状況ですが、今出来る事を一緒に考えて乗り越えていきたいと思っております。

文責:在宅緩和ケア委員会 
松山靖子

さくら病棟3F ホール

季節が感じられますように

                    

 

 

 

 

 

 

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